インターネットなどで格安全塗装などといった広告を目にします。安いにはやはり理由があるのです！そこで、もと車屋さんが失敗失敗しない全塗装の知識をこっそりつぶやきます～！！まずは、記事の車の全塗装のメリットデメリットをお読み頂ければよりお分かり頂けるかと思いますのでよろしくお願い致します。
全塗装の種類
まず上記リンクの車の全塗装のメリットデメリットの記事でも解説致しましたが、全塗装といっても、大きく分けて二種類に分かれます。
傷などが増えてしまい傷の修理によってほぼ全面に同色の塗装を施した場合と、既存の塗装色を違った色に変更する場合（以下 色替え）に分かれます。
前記の場合は普通の板金塗装修理の修理箇所が多くなったとお考え頂ければイメージしやすいかと思います。
全塗装の工賃の内訳
今回は、分かりやすくプリウスを例に致します。まず、プリウスの同色の外だけであれば（線傷の修理）２０万～３０万ぐらいが平均的な値段でしょう。
もし色替えであれば、ドア裏、ピラーなどの塗装箇所が増えてしまう為、
３０～５０万ぐらいになるのでは無いでしょうか？えっ幅ありすぎません？となりますが、、、、
全塗装の料金は業者の仕入れで材料代は２～５万円程度で残りは作業工賃となります。３０万で作業をすれば２５万円前後が利益となります。そんなに利益があるの？と思った方も多いかと思いますが、作業日数で割ってしまうとけして利益の出る作業では無いのです。
全塗装するなら、５万円ほどの利益が出るドアの修理を２，３件受けるほうが回転率も早く利益も上がるのです。これらにより安い色替えの全塗装は受けない業者も多いです。全塗装は単価が悪く１ヶ月ほど預かり日常の修理依頼を受けながら合間合間に作業する業者が多いのが現実です。
ではなぜ全塗装が時間が掛かるのかご説明いたします！
全塗装の仕上がりは、部品を細かく分解すればするほど綺麗に仕上がるのです！
お客様に納品するにあたりトラブルにならない仕上げをするには、車の部品を細かく細かく分解し塗装するのが前提となりますが、やればきりが無く時間も費やす為、お客様と費用に準じた作業を事前の打ち合わせで細かく取り決めしていきます。また、モール類などは、一度外してしまうと取替えになってしまう部品もありますので良く依頼業者に相談をお勧め致します。
また逆に言うと部品を外さず色を塗れば安く仕上がります。同時に仕上がりの品質は下がります。部品を外して塗らないと部品と部品の間に色が溜まってしまいそれが段差になってしまうのです。格安全塗装となればおのずと部品の分解箇所も減ってしまうのは想像に難くないかと思われます。
格安全塗装など全塗装する場合の注意点。
後悔しない全塗装の為の知識として、全塗装すると車の売却時にマイナス査定される事は大前提となります。
自分は乗り潰すんだ！自分の好きな色で乗りたい！などの方でも、もちろん綺麗な高品質な全塗装で気持ちよく乗りたいですよね～そこで依頼時の業者との打ち合わせポイントのご説明です。（もちろん見積もり費用、支払いタイミング、納期は必須です。）
１．何処まで色を塗ってくれるかの確認。
値段を考えると、Ｆフェンダーの取り付けネジ付近まで。ドア内側。ドアを開けたピラーまで。がお勧めでしょうか。
２．何処まで部品を分解し塗装してくれるかの確認
アウターハンドル、ベルトモール、各モール、エンブレム、前後バンパー、ドアすべて、車体より外しての塗装、ガラスモールはリフティングテープ使用がお勧め。
３．何処までの傷、凹みを修理してくれるかの確認
現在有る傷凹みすべて修理がお勧め。
４．塗装の品質保証期間の確認
３ヶ月～１年が希望。塗装し３ヶ月程たって艶などが無くなる場合もすくなくないです。
５．色の塗り替えの場合、実際の色を作成し、塗り板などのサンプルの確認
実際に車に塗った場合光の入り方などでイメージが変わる為サンプルを作成して頂き、太陽の下や影などでどう色が変化するのかを確認をお勧め致します。
以上が大まかな確認のポイントとなります。
全塗装時に起こるトラブル
上記の作業時に打ち合わせしても、多く起こるトラブルの事例を上げさせていただきます。
塗装の剥がれ
これが起こる場合は手抜き作業となります。塗装前に、足付けといって表面に傷をつけて塗装が食いつくようにする作業が抜けていると、塗装が乾いた後に発生するトラブルです。これは時間が経過してから発覚する場合が多いので注意が必要です。
マスキングもれ
全塗装にもなれば多かれ少なかれ必ずありますが、納車までに業者がチェックし処理しての納車ですが確認漏れなどが無いかチェックしましょう。
塗装の垂れ、ブツ、埃の付着、磨き残し
これらも多かれ少なかれ塗装した時点では必ずあります。処理漏れが無いか塗装面を横からすかし、色々な角度からの塗装面のチェックをお勧め致します。
艶引け
艶引けも納車時では無かったが、塗装が完全硬化するにあたり発生する場合が多いです。納車後１ヶ月～３ヶ月後に一部だけ艶がなくなっているなどといった場合があります。洗車時などに塗装面の確認で目視できますので、納車されて時間が経っても塗装面を確認するのをお勧め致します。
まとめ
全塗装はいかにトラブルがつき物かお分かり頂けたかと思います。安易に格安全塗装などの広告での作業の依頼はこれらのトラブルを充分にお分かり頂いた上でお考えください。安いには理由があります。その安い理由を上記説明したどれに当たるのかをご理解したうえでの作業の発注をお勧め致します～～
最後までお付き合い頂き有難う御座いました！
安心安全のカーライフをお送り下さい～！
では最後に、、、、、、
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